【完】ヒミツの恋を君と。

触れられた唇が熱い。

指をなめた晴の映像が、頭の中で何度もリピートされて、頬の熱が冷めてくれない。



気が付けば、さっきまでいた晴の見物人もいなくなってる。



みんなは、あたしが“彼女”と思ったらしく、晴は諦めてお祭りに戻ったみたい。



さっきまで、妹に思われてたのに、晴の行動ひとつで、一瞬であたしの立ち位置は変わった。


彼女って思われちゃった。

顔、ニヤけちゃうな。





「早く食わねぇと、俺が全部食っちまうけどいいの?」


「あ、待って!やっぱりもう1個食べたい」


「なぁ、次何食う?」


「え!また?、さっきりんご飴も焼き鳥も食べたのに、まだ食べるの?」


「うーん。まだ、腹半分以下だけど?もうちょっとあっちの方も行ってみねぇ?」


「うん!」





やっぱりニヤけるのが止まらないや。


晴と過ごす時間が愛おしい。


ずっとこうしてられたらいいのに……。