【完】ヒミツの恋を君と。

誰も、『彼女かな?』って言ってくれないのが寂しい…。

そんなに、あたしと晴が並んでると違和感あるのかな?



いや、自分でも分かってる。

完全に、違和感…あるよね……。



ガックリ肩を落としてると、口元にたこ焼きがぐいっと迫ってた。





「え?」


「口開けて」





素直に開けると、口の中にたこ焼きがほおり込まれる。





「ついてる…もっと大きな口開けろよ」




そう言いながら、あたしの口元についたソースを指で拭ってから、その指を晴がペロッとなめた。


その行動に一瞬、あたしも晴を見物してる彼女たちも固まった。


我に返ったあたしの顔は燃える様に熱くなっていく。





「なっっ!?」


「ん?もう一個食う?」





晴はまたあたしの口元にたこ焼きを近付けてきた。


あたしが首を思いっきり横に振り、周りからは悲鳴が上がる。


その中に「やっぱあの子彼女なの!?」という驚きの声が混じってる。



は、晴のバカ!

なんてことするかな!



あたしだって、今の晴の行動には悲鳴を上げたい。