【完】ヒミツの恋を君と。

か、可愛い?





「可愛いとか言って!何のワナですか!?」


「ワナじゃないですよ。本当のことです」


「モカは自分の可愛さに気付かなさすぎ!もっと自覚持たなきゃ、恋愛逃しちゃうよー」


「そうだそうだ!」





怯えるあたしに気付かず、目の前に押し寄せる3人。

そんな3人に最近、緩和されつつあった古傷“イケメン恐怖症”を再発させてしまう。



でも、ここまで詰め寄るように言われると、リップサービスを通り越して、ワナとしか思えない!!



背が高いわ、イケメンだわ。

圧迫感が半端ない。




ニコニコしてあたしを見つめる顔。

キラキラしすぎてて、ある意味、眩暈を感じる。





「なぁ、今日みんなで行くのやめにしよ。6人いるんだし、2人ずつカップル作って3組で別行動しようぜ!」


「なに言い出すんですか店長?…さては可愛くなったモカ狙いですね?顔がいやらしくなってます」


「ずりぃー店長!それなら、オレもモカと2人で行きたいー」


「えぇぇぇぇっ!?」


「ちょっと待って、女性は2人しかいませんよ。1組は男同士になりますね…」


「オレ男同士イヤー。妹と祭り行くのもイヤーだからオレとモカ!」


「っるさい、トウヤ黙れ!俺だって男同士はイヤだ!」


「店長は腐男子なんだから、いいんじゃないんですか?」


「るっせー!俺はリアルは女が大好きなんだっ!!」


「ちょ、ちょっと待って……」