【完】ヒミツの恋を君と。

教室を飛び出そうとしたところで立花さんにぶつかりそうになって。




「えらく急いでるね。今日は一日中挙動不振だったけど大丈夫?」




あの日以来、あたしは立花さんとよく話すようになってた。


晴とのことは、まだ秘密にしとかなきゃいけない気がして、話せてないんだけど。




「うん!今日は、己とグラタンとの戦いだから!!」


「なにーそれ?よく分かんないけど、せっかくならグラタンに勝っておいでよ!」


「うん!立花さんありがとう!またねー」




そういい残して教室から出るあたしに「がんばれー」って手を振ってくれる。


立花さんとのやり取りは結構楽しい。

あたしも手を思いっきり振って答えた。