「……うと思うの、あたしはっ」





この声って美月先輩?

ドクンと胸が跳ねる。


角から声のする方を覗き込んだその時、パンッと高い音が聞こえて。


え……?



その後視界に飛び込んできたのは、信じられない光景だった。



それは美月先輩が目の前の男の人に叩かれた瞬間で…。

その叩いた男の人は、晴の前で美月先輩の肩を抱き寄せてたあの優しそうな先輩で…。





『あの2人とは関わらないようにして欲しい』





あの日晴に言われた言葉を思い出す。


息も出来ずにその場に立ち竦んでいると、





「覗いちゃダメなんだー!」





後ろから声を掛けられて、心臓が飛び出しそうな程びっくりした。