「は、晴……ミルクティでいいかな?あ、えぇっと、ペットボトルのミルクティしかないんだけど…」


「それでいいよ」


「う、うん」





この家に呼んだのはあたしなのに、何だか今になって異常に緊張してきた…。


家の中に晴がいる。

なんだかとても不思議な感じ。



丸いテーブルの前に座わっている晴。





「はい」


「ん、ありがと」





あたしは晴の向かい側ではなくて、斜め前に座った。

少しでも晴に近付いて話したいと思ったから。


ひとつ大きく息を吸い込んで吐き出す。


晴の方を見て話す勇気がなくて、手に持ったマグカップを見つめながら、ゆっくり話し出した。





「あたしが二次元オタクなのは晴に話したよね…」


「あぁ、」


「そうなったのは理由があって、あたしは友達を作るのがヘタで、友達がいない寂しさを漫画や小説に没頭することで埋めてたの」


「…そ」


「でも、そんなあたしに初めて出来た友達が今日会った春なんだ…」


「……」





ずっとマグカップだけ見つめながら、春と出会って、仲良くなるまでのこと、そして春ちゃんとのことを話した。