【完】ヒミツの恋を君と。

同じ友達でも、春とは全然違う。

春はとにかくよく話す人。






だから、春とはずっとしゃべってた様な気がする。

口下手なあたしにはそれがとってもありがたかったし、楽しかった。





でも、不思議だけど、晴とは会話が途切れても居心地悪くなったりはしない。


なんていうか、それはそれで心地良い時間だって思うあたしがいる。





「そうだ晴、あたし駅前のスーパーで買い物してから帰るから、今日は家まで送ってくれなくていいよ」





いつもあたしを送ってくれる晴。


そうなると、20分程、晴の帰宅時間が遅くなる。



それが申し訳なくて、最初の頃はしつこく「あたしを襲う好き者はいないから大丈夫」って断ってたんだけど、その度に無言で睨まれ、握りこぶしで頭ぐりぐりをされたから。

最近は、素直に送ってもらうことにしてた。