【完】ヒミツの恋を君と。

未だに慣れないことが多いし、どんくさいあたしは失敗も多いこのバイト。


その上、周りはあたしの一番苦手な“イケメン”ぞろい。



でも、今までやめたいと思ったことは一回もなかった。





店長も、トウヤさんもリツキさんも、イケメンだし、変な人達だけど、なんやかや言いながらも結構いい人達で。

過去に植えつけられたあたしのイケメンに対する概念は間違っていたんだと思う今日この頃。





まぁ、そう思っても、そんなに急には“イケメン恐怖症”は治らないんだけどね。

やっぱり近付かれるとカチンコチンに固まってしまうし。





でも、晴の場合は少し違う。

多分周りから見たら、同じ様に固まってるように見えるんだろうけど、


晴に近付かれると、恐怖って言うより、落ち着かなくなる。



顔が熱くなって。

異常に心臓がドキドキして。



いても立ってもいられなくなるから、その手を振りほどきたいと思うのに、体が言うことを聞かなくて振りほどけない。





そんな感じ。