【完】ヒミツの恋を君と。

晴が呆れた様に溜息を吐いてから口を開く。





「“あたまがお花畑なんで、失敗ばかりしてすみません”って言おうとしたんだろ?」


「ち、違う!」


「じゃぁ、なんて言おうと思ったんだよ?」


「え?えぇっと……えっと?えぇ?」





晴のイジワル!

急に言われても何にも思いつかないでいると、いつの間にか伸びてきた晴の指にアゴを掴まれてクイッと上を向かせられた。

ぐいっと近付く整ったその顔。





これも、バイト中のお決まりのコース。




分かってる。
パフォーマンスだって分かってても、全然慣れない。




息苦しくて心臓に悪い。