side 医者(杏樹の親友)


「あ、あら…杏樹」


「華のこと…よろしくね」


「ええ…今の日本の医学なら、期待出来るわよ」


「そう…あの、お願いがあるのだけれど」


「杏樹の頼みなんて滅多に聞かないわねぇ…いいわよ」



「あの…」

コショコショ言った。



「はぁ!?まぁ確かにあの子可愛いけどまさか…凄いわね」



「うんだから頼みたいのだけれど」



「いや、私がそんな嘘言ったら解雇よ!」


「大丈夫、ここお母様が建てた病院じゃない。」


「でもそのお母様がなんていうか…」


「じゃあ聞いてあげるわよ」


電話をかけはじめた杏樹。


「もしもし、お母様?」


『らいらいらい。どうしたんじゃ、わらわに電話など。』


杏樹はさっきの内容を話した。


『楽しそうじゃなぁ〜わらわも行きたいのう。和久井嬢は大丈夫かの?』


「はい、」


『では和久井嬢はそちに任せた。好きにするがよい。南里煌には伝えておく。ではな』


通話が終わった。


「…了承を得たわ。よろしくね」


「…わかったわ、もう」


「ありがとう。でも本当にあの人達を見てると苛々してくるのよ」



「え?」


「本当、誰も告白しないのよ!つまんないのよ!」



「杏樹って…意外とミーハー!?」