目覚めて目にしたのは白い壁。


ここは…どこ?


「起きたわね」


…すごい美人。でも知らない人…





「?、あの…なんですか」


「お、おい…華?」



「え?」



「お前…本当に和久井華か?」


「え?私の名前、は…」


私の名前なんだっけ…?



「えっと…、あの、」


「華、もしかして…もしかしてだぞ?…多重人か…」


バシッと女の子に叩かれた男の子


「華が多重人格ですって?しおん、私を笑わせないで。」

「あ、あの…」


…私、記憶がないんです



「もしかして…貴女、記憶、喪失?」


「…きっと」


「私、誰かわかる?」


「…すみません、わかんないです」


「お、俺は」


「あの…全く…」


「僕は!?」


「えっと…私何もわかんなくて…」


「…自分の名前も?」


「はい、えっとなんだか今生まれたような感覚で…」


「…そっかぁ」





皆さんは私にいろいろと教えてくれた


名前、和久井華。それを聞いても全く思い出せない。

小鳥杏樹
朝比奈静
梶和泉…などなど

人物の名前も教えてくれたけど…思い出す気配がない。


…どうしよう

なにも…なにも思い出せないよ、


記憶喪失の原因は、階段から落下。

けど思い出す事が出来ない。


…ん、ダメだ。


どうにかして…思い出さなければ