『あ、愛優…』
風呂場のドアを全開にした愛優は
俺から視線を反らし慌てて問いかける
「大きな物音がしたから来たけど…どうしたの!?」
『……。』
「…さ、さっきお風呂場に誰か居たよね」
黙り込む俺を見て
真っ青になる愛優
「結城おじチャン何かされたんじゃ… 大丈夫!?」
『大丈夫。ありがとう愛優が来てくれて助か…「お願い…ゆ、結城には手を出さないで!!」
『…愛優?』
結城?
いつもは必ず名前の語尾に
おじチャンを付ける愛優が
" 結城!"
そう言えば
愛優は萌に良く似て来たな…
一瞬、懐かしさを感じた
「え、あれ?あたし…」
愛優は慌てて口を押さえる
『愛…「は、早くお風呂出て来て!ご飯出来たよ!」
この日夕飯を済ませた俺は
愛優と明日香チャンの事で
頭がいっぱいで
なかなか寝付けなかった


