もっと驚いたのはその日の帰り道…
今日の子供の行方不明者は3人
事件の捜査も進展なく
仕事を終えて家に帰ろうと
署の駐車場に向かった結城は
途中
電信柱にもたれて
下を向き座り込む
フードを被った老人を見つけて
『大丈夫ですか!?』
思わず声をかける
どうして
老人だと思ったのか?
それはボロい服装と
体が小柄だったから
「……。」
フードを被った老人は
下を向いたまま
俺の手を掴んで
小声で何か呟く
『え?』
聞き取れず耳を近づけ聞き返す
「…で」
『すみません、聞き取れな…』
死ンで
『え?』
老人だと思ってたフードの下の顔は
結城を何度も襲ったあの女の子。
俺の腕を掴む女の子は
キリキリと爪を立てる


