加奈チャンと
暫く話して別れた帰り



『やばっ…もうこんな時間』



愛優が待ってるのに
遅くなってしまった



そんな事を
考えながら



俺は暫く腕に付けた
腕時計と睨めっこ…



そして
慌てて



駐車場から車を出し
発進させようとした



その時



ブーブーブー♪



ポケットに入った携帯が振動し



愛優かな?



発進させた車を停車させた俺は



『もしもし?』



電話に出る



「も、もしもしあ、あの僕です。その…」



電話の相手は



『…俊?残業お疲れ』



「と、突然ごめんなさい。あ、あの結城サン一度署に戻って来れないですか?」



『え、今から?』



「例の病院の防犯カメラの映像なんですけど…至急ちょっと見て貰いたくて…」



防犯カメラの映像…
困ったな、愛優が待ってるのに



けど仕事だから仕方ない



『解った、戻るよ』



俊との電話を切った俺は



愛優にまだ帰れないと連絡を入れ



そして
車を発進させ署に向かった。