「林檎ジュースで良い?」



『あ、うん』



達也の家にお邪魔した結城は



リビングのソファーに座り
加奈チャンの姿を探す。




「どうした?」



『あの、加奈チャンは最近どう?』



「ああ、加奈なら学校!」



『なあ達也、あの日以来加奈チャン元気してる?』



「んー変わりないけど…」



『千紘に貰ったブレスレットは?』



「だから誰だよそれ、この前も電話で言ってたよな」



やっぱり千紘の存在は消えたまま
ブレスレットはどこに行ったんだろう…



とりあえず加奈チャンに変わりないと聞き



安心した結城は林檎ジュースを
一気飲みした後立ち上がる。



「え、もう帰るの?」



『娘が待ってるからさ』



「あー、愛優チャンね」



『うん』



達也にジュースのお礼を言った結城は
そのまま真っ直ぐ家に帰る事にした。