『……。』
横目で鏡を見ていた結城は
上を向く事も出来ずその場で固まる。
血だらけでボロボロのパジャマ
切り刻まれた腕は
骨が見え穴が空き
元々髪を二つに束ねた女の子が
壁に張り付いていた。
『……。』
生きてる?
微かに動いた生きている肉の塊は
鏡越しにジロリと結城と目が合う
『なっ…』
恐怖で腰を抜かした結城は
血だらけの床に座り込む…
耳まで裂けた大きな口
ポタッ
ポタッポタッ…
体に血が落ちてくる
怖い、恐怖で上を見られない
天井から降りて来たのか
ブツブツ話す声がだんだん近付いて来る
返して?一体何を?
く、食われるかも…
結城は思わず目を閉じた
その瞬間
突然
ギィヤアャアァァァア!!
天井にいた生きた肉の塊が叫び声を上げた。


