ドサッ
床に落ちた男の遺体
「あ…」
なにが起こったのか
理解出来てない女は
あなた
あなた
ただただ叫び続ける
「あなたどうしたの!?何があったの、いや…いや…」
俺は
そんな女の肩を掴んで
必死で止めようとする
「いや、触らないで、あなた…あなた…」
女は俺を押し退けて
男の元に這い行くと
目玉のない
血だらけの遺体を
強く強く抱きしめた
その瞬間
「はぁ…はぁ…」
呼吸が女の人まで
どんどん荒くなり
「や、やだ…」
男と同じように目玉が転がり落ち
苦しい
苦しい
と、口ずさみながら
男と同様動かなくなった。
『……。』
どういう事だ?
愛優の学校の生徒といい
な、何が起きてるんだ?
悲鳴を聞きつけ集まる
マンション住民の人々
そんな中
「結城おじチャ…」
俺がなかなか
戻らないから
愛優まで見に来てしまった
『愛優…』
目を反らしたくなる
本日2度目の
無惨な光景に
愛優はその場で立ち尽くす
「な、何こ…『見るな愛優!!』
「や、やだ…もう…こんな酷い事誰がやったの…」
『あ、愛…』
結城の呼びかけを無視し
涙を浮かべた愛優は…
走ってその場から逃げ出した
『… 愛優!!』
殺害現場に居る結城は
追いかけたくても追いかける事が出来ず
陸サン達が来るのを待った


