ブログ女 ーAyu Official Blogー 3



「あたしは大丈夫…」



病院に来た結城と愛優は



感染病の可能性を恐れ
一通り検査を行う事に



血液検査を始めレントゲンまで



『一応だから一応』



今回の事件


目撃者の話しによると



気絶していた愛優以外のクラスの生徒が
突然大きく息をし始め



吸って
吐いて



吸って
吐いて



白目を向いたと思うと
突然目玉が転がり落ち



その場で疼くまり苦しみ出したとか



「うん…」



結城の真剣な顔にしぶしぶ頷く愛優



愛優は結城にとって大切で



自分の子供の様に
育て過ごして来た



警官なのに



愛優と
同年代の子が死んでるのに



愛優は無事で良かった



そう思ってしまう



" 人間家族が1番大事 "
誰かの言葉が頭に浮かぶ



「結城サン」



診察室の前で
待っていた俺と愛優は



返事し立ち上がると
2人で診察室へ入る。



「やっぱりCTも入って貰いたいのでこれに着替えてくれますか?」



レントゲン写真を見て
診察着を手渡す医師。



「CT?」



「結城サン…」



医者は


首を傾げる愛優に
ゆっくり口を開く



「このレントゲン写真見て貰うとわかると思いますが…後頭部…頭蓋骨の所に影があるんです」



『……。』



確かに。



医者の言う通り



愛優の後頭部部分の
レントゲン写真には



黒い影らしき物がある




「何これ…「それを確かめたいのでCTを撮らせて下さいね」



静かに頷く愛優



そして何を思ったのか
その場で服を脱ぎ始め



「ゆ、結城サン! 着替えは着衣室でお願いし…」



手渡された診察着に着替え始める



『おい、愛優…』



いつぶり?



確か推定6歳の時以来
久々に見た愛優の体は



高校生と思えない女の体をしていて



また成長してる…
そう思いつつ結城は目を反らす



「変?あたし変なの!?先生早く治して、早く!」



診察着に着替えた愛優は
息を切らし必死で医師に縋る



『……。』



また
まただ。



愛優の反応に結城は
眉間にしわを寄せる



自分の体に風邪や何かが見つかると



この反応



「結城サン落ち着いて…「先生!早くあたしのおかしい所治して!!先生早く治して!早く!!」



理由は


病院を追い出された
小さい時のトラウマ?



詳しくは分からないけどあの日から



愛優は


自分の体に何かあると
大袈裟な程反応する。



「と、とにかくCTを撮るまではなんとも言えないから先にCTを…」



「怖いよ、やだよ。あたしおかしい… 早く治して!早く!早く早…『愛優』



結城は
興奮する愛優の顔をこちらに向かせ



優しく両肩に手を乗せる



『大丈夫だから』



「結城おじチャン…」



『ちゃんと診て貰おう』



「……。」



結城の目を見た愛優は
呼吸を整え静かに頷く



「ではCT室へ」



『愛優行っておいで』



「…うん」