この日本語じゃないのが悪魔召喚の呪文?



本を片手に
唱え続ける玲奈の目の前に



俺はカッターで切られた指を見つめる



『……。』



浅い傷口だからいいものの
深かったらどうするんだよ



そんな事を
考えながら



「来るよ」



『え?』



呪文を唱え終えた玲奈は
本を閉じ魔法円を見つめ



その場から1歩引き下がる



輝く魔法円



『眩し…』



目を閉じ次開けた時



魔法円の中に
守クン (千紘) が立っていた



「いぇい、あたしってば天才♪」



守クンはにっこり笑う玲奈に対して



ため息を吐く



【 そコノお姉サン。俺を呼び出して何の用デスカ? 】



「用事は玲じゃなく俺達だ」



【……。】



結城と陸サンを見た守 (千紘) クンは



何も言わず黙り込む



「何が目的なんだ?」



『……。』



いつになく真剣な顔の陸サン



「子供ばかりを襲って何が目的だ」



返事をしない守クン



「動けないでしょ?その魔法円、実はお姉サンね〜小細工させて貰ったの。さぁちゃーんと話して貰うよ!」