「なるほどな…」



話を聞いて静かに頷く陸サン



『陸サン…「その事故の時友達は生きた屍になり悪魔に取り憑かれたんだろうな」



『じ、じゃあ今までの千紘は…』



「悪魔だ」



『……。』



黙り込む結城



「……。」



沈黙が流れる中



陸サンは


ぐちゃぐちゃになった
猫の亡骸をかき集めて



『あ、陸サ…』



施設の外へ



「こんな場所ですまないな」



始めて聞いた陸サンの優しい穏やかな声…




陸サンは原型のない
亡骸に語りかけながら



施設の端にある木の下に埋めて



血だらけの手で合掌



「……。」



そんな陸サンを見て



結城も同じく両手を合わせ
静かに目を閉じ合掌した。