「結城、俺とお前で守クンが入った施設張り込み、決定ー!」
『え?』
守クンが施設に入る当日
いつもの様に出勤した結城は
部屋に入ると同時に
おにぎりを食べる陸サンに
肩を組まれてそう言われて驚く。
『は、張り込み?』
「なんか文句あり気な顔だなー?」
『や、じゃなくて…「張り込みは張り込みだよ。ほーらさっと行くぜぃ♪」
「コラ陸!!立って食べるなっていつも言ってんでしょ!それよりどう今回の事件何か解った?」
玲奈は自分の席に座り
勤務時間と言うのにネイルの手入れ中
「…俺の予想が当たってたらの話だーけど」
『予想?』
「ほら結城さっさと行くぞ。出発ー!」
『あ、はい』
俺は陸サンに背中を押され
強制的に施設へ行く事に…
「運転は結城な♪」
車の鍵を開け
先に助手席側に乗り込んだ陸サンは
運転席を指差す
『良いですけど…』
俺は言われたままに
運転席に乗って車を発進させた
「けど?」
『突然張り込みだなんて…陸サンの考え教えて下…「悪魔」
『え?』
「俺は今回の事件、悪魔が関わってると思ってる」
『悪魔って神話に出て来るあの…「俺も驚きだよ。愛優チャンの事も考えると… 本当に実在するらしいな」
『……。』
「奴等は狙った獲物は絶対に逃がさない」
『…て、事は守クンが?』
無言の陸サン
「……。」
『……。』
話しを聞き理解した結城は
施設までの距離
アクセルを踏む力を強めた


