『優樹菜サンって萌チャンの母親の… 貴方は死んだはずじゃ…』
「それが死んでも死ねない体なのよ。この世の者じゃないから」
『この世の者じゃない?』
「そ、あたしは悪魔。貴方の友達の千紘と同じ」
千紘と同じ悪魔…
『嘘だろ…』
確かに。
萌チャンが生きてた頃
父親の健司の死は見たが
優樹菜…母親の死は見ていない
「もうすぐ。もうすぐよ。契約期限になる。あはは…あはは…」
優樹菜は
萌チャンの
無くなった上靴を
片手に待ち、声を上げて笑い出す。
『優樹菜サン…契約者は貴方だったんですか!?』
「そうよあ・た・し♪ ちなみに亜由美や亜由美の母親を殺したのもあたしよ」
『え?』
「知りたい?全部」
『優樹菜サ…「まだまだお仕事まで時間があるから話してあげてもいいわよ」
" 話してあげてもいい "
そう言った優樹菜は
結城に過去の話を始めた。


