「み、見てるの…」




スキマ



『守クンだっけ?誰が見てるの?』



カタカタ震える守クン



「い、居るの…隙間に」



スキマ



『……。』



ス キ マ










ぐいっ。



『わ、わっ!』



結城はドアと壁の隙間から何者かに
腕を引っ張られ慌てて声を上げる。



その声に腰を抜かす奥サン



『……。』



引っ張られた方を見ると
ドアと壁の金具隙間に…




見開いた大きな目がこちらを覗いていた



あれは



あの目は



『河村誠…』



俺がどうして
河村誠の目だと解ったのか



それは赤いピエロの体



そして


ピエロの姿の時と同じ目で
真っ赤な目をしていたから



「え、お父サ…「だ、駄目よ!」



河村誠の名前を聞いた瞬間
腰を抜かしていた奥サンは



立ち上がり部屋を出て
慌ててドアを閉める。



「え、河村サン!?』



結城は守クンと2人部屋に閉じ込められた