『玲奈!!』



ガラッ



病室に入って結城が見たのは
ベッドの上に呆然と座る玲奈



「ゆ、結城…意識戻ったんだ」



俺の顔を見るなり
微笑む玲奈の目は



真っ赤に腫れていて



『玲…「結城っ…」



突然大粒の涙を流す



「俊が…俊が…」



玲奈が


ダサ男と呼ばず俊と呼ぶ時は
何か深刻な事がある時だけ…



結城は
泣きじゃくる玲奈の背中を優しく撫でた



" …俊が亡くなった "



そう聞いたのは



玲奈からではなく
俺を追いかけ病室に来た看護士から



『そ、そんな…』



俊が死んだ?



嘘だろ!?



俺が眠ってた間に?



「な、なんであたしから奪うの…俊も、あたしの足も…」



『足!?』



「結城、あたし歩けなくなっちゃった」



『……。』



結城は頭が真っ白になり
玲奈はずっと泣き続けた