「ちょっと茉桜、大丈夫?」


「うん、大丈夫!」



はは、と笑ったものの、体がだるい。
ガンガンする頭を抑えながら椅子を立ち、ジャージに着替えた。




美紅に心配してもらいながらも校庭に出て、ドッヂボールが始まった。



あぁもう、走ったりできないから早く当たって外野に行こう。



……とは思っても、強いボールには当たりたくないよね?わかるよね?痛いもん。



だから一応逃げながらも、サッカーをやっている翼先輩を盗み見る。



もう、本当カッコいい。


なんて思っていると、飛んできたドッヂボール。


このままだと顔面に当たるので、慌ててサッとしゃがんだ。




だけど、急に動かした体はフラフラして…。


すぐに立ち上がることができない。



早く立たなくちゃ。


そう思っていると、聞こえた声。




「危ない!」





……翼先輩の声…?