「卒業生退場」 体育館を退場していく翼先輩たちに、涙が止まらなかった。 「翼……先輩っ…」 最後のホームルームを終えた3年生が話している中、翼先輩がこっちに来てくれた。 「なんで茉桜が泣いてんの」 笑ってる翼先輩に、もっと泣けてきた。 「だってぇ……っ、翼先輩に、学校でっ、会えなくなっちゃうんだもん~っ!」 わぁっと泣くと、頭をポンポンと撫でてくれた。 「最後だし、学校の中散歩してこようかな」 「ふぇ…」 「茉桜も来てよ」 「はいっ!」