「お……は、よう!」 次の日の朝。 きのう一晩迷って、自分から挨拶だけでもしようって決めた。 気まずくなっちゃうかもしれない。 もう話してくれないかもしれない。 「おはよう」 あたしが意識しすぎてたかなって恥ずかしくなるくらい、いつも通りの返事にホッとする。 今までとは違うけど、変わらない。 気にしないみたいに振る舞ってくれる西原は、やっぱり優しかった。