「なんか茉桜、可愛くなった?」




「へ?」






美紅に突然言われた言葉に、首を傾げる。





たしかに、翼先輩と付き合ってから可愛くなりたいって思うようになった。



髪だって巻いたりするようになったし、爪だって綺麗にした。





「翼先輩の、おかげかも」


「うわ、ノロケか」





呆れた顔の美紅。


と、隣の机に置かれたバッグに、美紅が話を変えた。




西原が来たんだけど、なんで美紅は急に話を変えたんだろう。



よくわからなかったけど、西原が


「おはよう」


って言うから、あたしたちも


「おはよう」


って返した。