32回、好きって言うよ。





「わ、夕焼けだ」






昇降口をでて言うと、



「もう夕方か」




って西原が言った。



学校をでてすぐの道に向かう。




そこは夕焼けがすごく綺麗に見える場所で、あたしのお気に入りの帰り道だ。



昼は昼で太陽の当たり具合が絶妙。






「-…あのさ、如月」




って西原の声と、




「茉桜」



って大好きな低い声が聞こえたのは同時だった。





夕焼けの綺麗なお気に入りの道。



ガードレールに座っている翼先輩がいた。