「前の子可愛くね?
結構タイプなんだけど」


「声かけてくれば?」


「えー、うーん…。
やっぱいこうかな」





そんな会話が丸聞こえですよ。



チラッと見たところ、高校生の男子2人組。



“まさかあたしのことじゃないだろう”

と思ったんだけど、彼らの前にいるのはあたしと、バーコードハゲのおじさんだけで。



うん、もしかしたらおじさんが可愛いのかも。ユルくて。




なんて自己暗示をかけてみた。