「翼先輩!」 結構早く出たつもりだったのに、駅には既に翼先輩がいた。 2人とも最寄り駅が違うので、学校の駅で待ち合わせた。 いつも制服で来るこの駅に、私服で、しかも翼先輩と一緒にいる不思議。 そしてあたしは、翼先輩の私服に見とれていた。 「……何?」 ずっと翼先輩を見つめるあたしに、向けられた怪訝そうな目。