パシャパシャと2人の頭上の傘に雨が降りつける。 歩くたび少し触れる肩に意識が集中する。 雨の匂いと、翼先輩の香水。 1つの傘の下というこの空間は、思った以上に2人の距離が近すぎて。 隣にいる彼の顔を、見上げることができずにいた。 柄にもなく恥ずかしくて、足元をみて歩く。 翼先輩も前を見てる。 歩く度パシャパシャ跳ねる水。