「ふぅ……」 ため息をついて、覚悟を決めた。 いざ足を踏み出そうとすると。 ス、とあたしを包み込んだ影。 振り向くと、さした傘にあたしを入れてくれている翼先輩。 「え……」 「入れば?」 「え、でも」 「送ってく」 こうして、さっきまでブルーだったあたしに思いがけないハッピーが舞い降りた。