「あたしも電話しようと思ってたんです!」



『そうなの?』



「あの、こういうのって声聞きたいってだけで電話したら……、迷惑ですか?」





すると、翼先輩はふ、と笑った。





『迷惑なわけないじゃん。
彼女なんだから』






きゃーっ!



このキュンキュンをどこにぶつけていいかわからなくて、ベッドの上で足をバタバタさせた。




翼先輩って、こんなに声低かったっけ?



普通に喋っているときは気付かなかった。




低くて、優しくて、ホッとするのにドキドキする。


すごく、甘い声。





こんな声を、今、あたしだけが聞いている。





奇跡みたいで、キュンキュンするんだ。