「……っでも…!」 「わかってたから。」 「えっー…?」 予想外の言葉に、あたしは瀬山先生を見た 「わかってたんだ最初から。椎香ちゃんが好きなのは翼くんだって」 「え……えぇ!?」 今なんと!? 「気づいてても、気づかない振りしてた。だって俺、27だよ?それなのに17の小僧なんかに負けるなんてさ、プライドが許さないっていうか」 「………」 「…ってごめん。それは嘘なんだけど」 ワイングラスを置いて、瀬山先生は手を組んだ