「そうか。私は京の外れに家があった。 私が何者なのか、それはその辺の普通の子供」 淡々と知りたかったであろう事を、包み隠さず教える。 特に、普通の子供、という所を強調して。 納得のいかなさそうな表情の彼に、もう一度言う。 「家は京の外れ、普通のその辺にいる子供」 「・・・・・そうですか」 口元を引きつらせながら、頷く山崎。 ――――信じてないだう、この人。 「あと、これ・・・・・あなたが落ちた階段の下で、沖田さんが拾ったそうです」