「あ、あぁ。そうだな・・・・・あと、一つだけ言っておきたい。
この部屋は空き部屋だから、一応他の隊士が入ってこないよう、見張りを付けるからな」
他の人がゾロゾロと出て行く中、襖を半開けにしながら、立ち上がる美丈夫。
結局の所、私がどうなるのかもあやふや。
後にならないと分からない。
しかも誰一人、いや沖田と山崎以外名前が分からない。
「あのさ、私、誰の名前も知らないんだけど」
「――――は・・・・・?」
布団から顔を出し、彼を見る私とそんな私を無表情で見下ろす彼。
お互い間に変な冷たい空気が流れる。



