「え?あ、あぁ・・・・・傷に触ったらすまない」 「あぁ、別にいい」 言葉に詰まりながら、そう言ったのはあの声の持ち主。 スルスルと包帯が巻き取られていくにつれて、光が入ってくるのが分かる。 スッと、篭った自分の熱が逃げて行くのが、妙に気持ちが良かった。 「取れたぞ」 その言葉に、そっと左目を開け、右目には、再び包帯が巻かれた。 眩しい光に目を細めながら、そっと前髪を顔に垂らす。 「・・・・・どうも」