その言葉を発した瞬間―――― 再び、私の意識は闇に落とされた。 ------ ---- -- そして始まる、あの日の記憶辿り。 手に、母さんが彫ったこけし人形が乗せられる。 にこやかに、大切にするのよ?と笑いかけた。 母さんがこうして・・・・・私に何かを作ってくれるのも。 食事の準備をするのも。 全部・・・・・全部、大好きだった。 あの日、あの――――暑い、夏だった気がする。 飢えて、私を殺した母さん。