「・・・・・俺、いや“私”は女。男じゃない」
フッと口元を歪め、言葉を放つ。
縛られている為、巻いているサラシで証明することは出来ない。
短髪・刀・一人称・服装・容姿・・・・・
全て、見た感じ女顔の少年としか見えないだろうが。
れっきとした、『女』だ。
“私”と“女”をやたら強調する。
「はあ!?何ふざけた事言ってんだ」
「いや、土方さん。サラシ・・・・・巻いてありますけど・・・・・」
私を今にも斬り殺しかねない土方さんに、妙にがたいの良い男が言い返す。
口元は、ヤバイと言わんばかりに歪めて。
顔は、しまったと言わんばかりに血の気が引いてて。