更に強い風が吹いたかと思えば、私の身体は陽炎のように揺らぐ。 時間切れ・・・・・か。 どこか、自分の声が、遠くから聞こえてくるようだった。 「今まで、ありがとう、土方」 昇る身体、そしてそっと土方の口へと顔を近づける。 「・・・・・本当は、大好きだよ」 柔らかく、そして少し冷たい唇。 ――――そう呟いて、どこかしょっぱい土方の唇に、静かに私の唇を重ねた。