「千歳・・・・・」


「泣いて、ないから・・・・・っ」



追い付いた土方が、私の肩に手を置く。


しゃくりあげながら、泣き顔を見せまいと顔をしかめて見せた。



「・・・・・分かってるよ」



そう言いながら苦笑した土方に笑い掛けながら、そっと壬生寺の木陰へと足を進める。


蝉の声の響く空間に、私と土方二人きり。


ねぇ、土方。


消えるまで、傍に居てくれるんだよね?


守ってくれるんだよね?


――――じゃあ、私も。


最後まで、君を愛してるから。