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既に、もう涙は枯れ果てていた。



『千歳・・・・・千歳』



霞んだ視界の中で、自分を揺すり、呼ぶ声が聞こえた。



「泉、箕――――・・・・・!?」



パチッと目を開け、飛び起きる。


そして、その人影は柔らかく微笑んだ。


・・・・・どこか、悲しげに、寂しげに。



「ごめん、土方」



目を伏せ、土方に背を向けて部屋を出る。


朝日が目を刺す痛みに目を細めながら、あと残りの時間へと足を踏み出した。