「泉、箕――――・・・・・?」 『お前は、沢山の温もりを、俺にくれた・・・・・ この世に生み出されてから、初めて幸せだと思えた時間だった』 泉箕の手が、静かに朝日に照らされ、白く、淡く浮かび上がる。 そぅっと、壊れ物でも扱うかのように、そっと私を抱きしめ直した。 泉箕が、今、どんな顔をしているのか。 今のこの状態では、何も分からない。 ただ、その背中から感じられる泉箕は、太陽でも見ているかのような、陽気さを感じさせられた。