そっと、泉箕は私の身体を離し、私の目を見つめて微笑む。 そして、泉箕は土方達に、静かに言葉を掛けた。 『俺を――――ここに置いてくれて、感謝してる』 頭を下げた泉箕の背中は、いよいよ見えなくなって行っていた。 頬を、止まらない涙が流れ続ける。 それを、袖で滅茶苦茶に拭い続けた。 キラキラと、薄暗かった部屋に、静かに朝日が注ぎ込まれる。 その光の雫が、徐々にこの部屋の中に充満していった。 『千歳・・・・・そんなに、泣くな』 「泣いて、ないっ・・・・・泣いてない!!」