「あなたは・・・・・それで、良いのですか?」 『ただ、消えるしかないという事の事か? ――――そりゃあ、良くは無いな』 「じゃあ、どうしてそんなに、あっさりしてるんですか!?」 声を荒げる沖田を、近藤が急いでたしなめる。 眠っている千歳への配慮と、沖田の身体に障(さわ)るからだろう。 『永過ぎる時は――――心を、殺してしまうだけなのだ。 土地を捨てた時点で、消えるのは理。 千歳に、これ以上“親”から捨てられたと、泣いて欲しくなかった』