「人が死んだら星になるって、聞いた事あるか?」
「・・・・・うん、でもよく分からない」
後ろから、湿気た畳を踏む音と、木が軋む音が近付いて来る。
私の手元に、とんっと、新たに注がれたお茶が置かれた。
土方の手にも、さっき私が注いだお茶がある。
ありがと、とお礼を言いながら、土方の淹れたお茶を口にした。
「懸命に生きた人間は、死んだ後も想われる。
だから、星になるんだ。
――――残った人を、導く為に」
兄さんの受け売りだけどな、と土方は苦笑しながら言う。
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