労咳は死病だった。 でも、沖田は今日も稽古で竹刀を振るっていた。 「分からない。 でも、あいつは死んでも刀を手放さないだろう。 だから、俺はどうもしないよ」 「・・・・・そっか」 隊士を守れないと、土方はあの日涙していた。 それでも、誠を貫く隊士を、土方は止めない。 ――――それが、その人の生き方だから。 今までなら、分からなかっただろう。 そこまでして生きる理由が、自分を貫く為だけに生きる理由が。