黙って私を抱きしめる土方に、続けて言葉を紡いだ。 「泉箕が、私に本当の事を言おうとしないのって、私の為?」 「・・・・・あいつは、おめぇに笑ってて欲しかっただけなんだよ」 私を立ち上がらせ、傘を拾いながら土方は返事をする。 その言葉に、やっぱり、とどこか納得している自分がいた。 あんな風にやつれて、消えていく。 私を拾った時から、分かっていた事なのだろうか。 分かっていたとしたら―――― 「泉箕、やっぱり馬鹿だね」 泣き笑いの表情で、私は笑いながら言う。