「ん、何・・・・・っ!?」 前を向こうとした私の腕を引き、言葉を返そうとした私の腕を引く。 動揺し、状況の掴めない私を、ふわりと温もりが包んだ。 花火なんて、もう目に入らない。 ・・・・・入れられなくて。 「俺、お前に言わないといけないって、前言ったよな。 だから・・・・・今、言わせて」 高鳴る胸、夏の暑さだけじゃない熱。 何も言わず、土方の先の言葉を待って、私は目を閉じる。 何も――――土方の言葉と、土方の鼓動しか聞こえない。